「子どもが学校に行きたがらない…」
「フリースクールってどんなところだろう?」
「中学卒業資格はちゃんと取れるのかな?」
お子さんが不登校気味で、フリースクールに通わせたいけれど、中学卒業資格が取得できるのか不安…そう思っていませんか?
近年、様々な理由で学校に通えなくなる子どもが増えています。
そんな子どもたちの学びの場として、フリースクールが注目されていますが、いざ調べてみると「卒業資格はどうなるの?」「費用はどれくらいかかるの?」など、疑問に思うことも多いのではないでしょうか。
この記事では、フリースクールと中学卒業資格の関係について、わかりやすく解説していきます。
フリースクールに通うことで、お子さんがどのように中学卒業資格を取得できるのか、気になる費用や進路についても詳しくお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
フリースクールに通いながら中学卒業資格を取得するには?
フリースクールは、不登校の子どもたちにとって、学校以外の学びの場として、近年ますます注目されています。
文部科学省の調査によると、2021年度に不登校の児童生徒数は過去最多の約30万人に上っています。
これは、子どもたちが抱える悩みや、学校を取り巻く環境が多様化していることを示していると言えるでしょう。
フリースクールは、そんな子どもたちの個性や状況に合わせた柔軟な学びを提供できる場として、大きな期待を寄せられています。
しかし、
- フリースクールってそもそもどんなところなの?
- 中学卒業資格はどうなるの?
- 費用はどれくらいかかるの?
- どんな種類があるの?
- 子どもに合うフリースクールはどうやって選べばいいの?
など、疑問や不安も多いのではないでしょうか?
フリースクールでの学びを中学卒業資格につなげるためには、在籍校との密な連携が不可欠です。校長先生との相談は丁寧に進めましょう!
そこで今回は、フリースクールと中学卒業資格の関係について、さらに深く掘り下げて解説していきます。
フリースクール選びのポイントや、不登校のお子さんを持つ親御さんの体験談なども交えながら、お伝えしていきますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
フリースクールから卒業資格はもらえますか?
結論から言うと、フリースクールに通っても、フリースクールから直接中学校の卒業資格を取得することはできません。
フリースクールは、多様な教育活動を行う場ではありますが、学校教育法で定められた学校ではないため、卒業資格を発行する権限がないのです。
中学校の卒業資格を得るには、公立中学校または私立中学校に在籍し、必要な学習を終える必要があります。
中学校を卒業できないケースとは?
ほとんどの場合、中学校に入学していれば、たとえ不登校であっても卒業することができます。
公立中学校であれば、出席日数や成績に関わらず、3年間在籍していれば卒業できます。
しかし、私立中学校の場合は、学校によっては出席日数や成績が卒業の要件に含まれている場合があります。
そのため、長期間不登校でこれらの要件を満たせない場合は、卒業できない可能性があります。
私立中学校に通っていて不登校のお子さんの場合は、学校の規定をよく確認しておきましょう。
また、フリースクールに通いながら中学校を卒業するためには、在籍校との連携が不可欠です。
フリースクールでの学習状況などを在籍校に報告し、理解と協力を得るようにしましょう。
フリースクールに通っている間の出席扱いは?
フリースクールに通っている間も、在籍している中学校に籍を置くことになります。
そして、在籍校の校長の判断によっては、フリースクールへの通学が出席扱いとなる場合があります。
これは、文部科学省が「不登校の児童生徒が学校外の機関で指導等を受ける場合について、一定要件を満たすとき校長は指導要録上『出席扱い』にできる」と定めているからです。
出席扱いとなるためには、フリースクールが適切な教育活動を行っていること、保護者と学校との連携がとれていることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
文部科学省の出席扱い制度とは?
文部科学省の出席扱い制度とは、不登校の児童生徒が、学校以外の場所で学習や活動を行っている場合でも、一定の条件を満たせば、それを学校の出席として認めるという制度です。
この制度は、不登校の児童生徒が、学校以外の場でも、それぞれの状況に合わせて学習を続けられるようにすることを目的としています。
出席扱いとなるためには、前述のように、いくつかの条件を満たす必要があります。
具体的な条件としては、以下の点が挙げられます。
- フリースクールが、教育委員会等が設置する教育支援センター等の公的機関であること
- フリースクールが、公的機関の通学が困難な場合に、校長が適切と判断した民間の相談・指導施設であること
- フリースクールに、入所または通所して相談・指導を受けていること
- フリースクールで行われた学習内容が、在籍校の教育課程に適切と判断された場合であること
これらの条件を満たし、適切な指導を行っている施設であると在籍校の校長が判断した場合、出席扱いが認められます。
出席扱いが認められると、以下のようなメリットがあります。
- 進学や就職の際に、出席日数が不利に働くことを防ぐことができる
- 子ども自身が、学習の成果を実感し、自信をつけることができる
- フリースクールに通うための交通費を、学割で利用できる場合がある
詳しくは、文部科学省のウェブサイトなどを参照してください。
フリースクールは学歴になりますか?
フリースクールは、学校教育法で定められた学校ではないため、学歴として認められません。
履歴書などに学歴を記入する際は、在籍している中学校の名前を記入します。
私立中学校に通っていますが、不登校で出席日数が足りなくなりそうです。フリースクールを利用すれば卒業できますか?
私立中学校では、出席日数や成績が卒業要件に含まれることが多いので、フリースクールでの学習状況を学校にしっかりと報告し、認めてもらうことが大切です。まずは在籍校の卒業要件を確認し、校長や担任の先生と相談してみましょう。
フリースクール卒業後の進路
フリースクールを卒業した後の進路は、生徒一人ひとりによって様々です。
高校に進学する人、就職する人、専門学校に通う人など、様々な選択肢があります。
フリースクールの中には、進路相談やサポートを行ってくれるところも多いので、積極的に活用しましょう。
具体的な進路としては、以下のようなものがあります。
- 全日制高校への進学
- 定時制高校への進学
- 通信制高校への進学
- 高等専門学校への進学
- 専門学校への進学
- 就職
- 起業
- 留学
- その他
フリースクールで過ごした経験は、進路選択においても、大きな糧となるでしょう。
フリースクールと中学卒業資格に関するよくある疑問
認可校と設置基準について
フリースクールには、「認可校」と「無認可校」の2種類があります。
認可校とは、都道府県知事から認可を受けたフリースクールのことです。
認可校は、学校教育法に基づいた教育を行っているため、卒業資格を取得することができます。
ただし、中学卒業資格を取得できる認可校は非常に少ないのが現状です。
一方、無認可校は、都道府県知事からの認可を受けていないフリースクールのことです。
無認可校は、独自のカリキュラムで教育を行っているため、卒業資格を取得することはできません。
フリースクールを選ぶ際には、認可校か無認可校かを確認しておきましょう。
フリースクールって実際どうなの?
フリースクールに通うかどうか迷っている方もいるかもしれません。
フリースクールは、不登校の児童生徒にとって、安心できる居場所であり、学びの場となる可能性があります。
しかし、フリースクールに通うことで、社会との接点が減ってしまう、学習の遅れが出てしまうといったデメリットもあります。
フリースクールに通うかどうかは、お子さんの状況や性格、そして家族の考えなどを総合的に判断して決める必要があります。
フリースクールのメリット
- 学校のような強制的な雰囲気がなく、自由な雰囲気の中で過ごせる
- 自分のペースで学習を進められる
- 興味のある分野を深く学ぶことができる
- 不登校の経験を持つ仲間と出会える
- 社会とのつながりを感じることができる
- 多様なプログラムを通して、自己肯定感やコミュニケーション能力を高めることができる
フリースクールのデメリット
- 費用が高い
- 学習の遅れが出やすい
- 社会との接点が減ってしまう
- 進路選択が難しい
- フリースクールの種類や質によって、効果に差がある
フリースクールで後悔しないために
フリースクールに通うかどうか迷っている方は、実際にフリースクールに見学に行ってみることをおすすめします。
見学に行くことで、フリースクールの雰囲気や教育方針、スタッフの人柄などを知ることができます。
また、お子さんをフリースクールに連れて行き、お子さん自身がどう感じるかを確認することも大切です。
フリースクールを選ぶ際には、複数のフリースクールを比較検討することも重要です。
フリースクールによって、教育方針や雰囲気、費用などが異なります。
いくつかのフリースクールを比較することで、お子さんに合ったフリースクールを見つけることができます。
実際に見学をすることで、フリースクールの雰囲気やスタッフとの相性が分かりますよ。『ここなら大丈夫』と感じられる場所を選びましょう!
フリースクールを選ぶポイント
- お子さんの状況に合っているか
- 教育方針やカリキュラム
- スタッフの人柄
- 費用
- 立地
- 雰囲気
- 体験入学や説明会に参加してみる
- 口コミや評判を調べる
- 在籍している生徒や卒業生に話を聞いてみる
義務教育期間中にフリースクールを利用するデメリット
義務教育期間中にフリースクールを利用するデメリットとしては、学習の遅れが挙げられます。
フリースクールは、学校教育法に基づいた教育を行っていないため、学習内容が在籍している中学校と異なる場合があります。
そのため、フリースクールに通うことで、中学校の授業についていけなくなってしまう可能性があります。
また、フリースクールによっては、学習サポートが充実していないところもあります。
フリースクールに通う場合は、学習の遅れが出ないように、家庭学習などで補う必要があるでしょう。
フリースクールでの経験は、高校受験やその後の人生での自信につながることも。メリットを活かすには、家庭での学習サポートも忘れずに!
Q&A よくある質問
Q. フリースクールに通うのに費用はかかりますか?
A. フリースクールに通うには費用がかかります。費用はフリースクールによって異なりますが、月額3万円~5万円程度のところが一般的です。
入学金や教材費、施設維持費などが別途かかる場合もあります。
Q. フリースクールに通うと、高校受験に不利になりますか?
A. フリースクールに通っていても、高校受験に不利になることはありません。むしろ、フリースクールで学習したことが、高校受験に役立つこともあります。
Q. フリースクールに通っている間も、中学校の友達と会えますか?
A. フリースクールに通っていても、中学校の友達と会うことはできます。フリースクールによっては、中学校の友達をフリースクールに招待できるイベントなどを開催しているところもあります。
まとめ
今回は、フリースクールと中学卒業資格の関係について解説しました。
フリースクールは、不登校の児童生徒にとって、安心できる居場所であり、学びの場となる可能性があります。
フリースクールに通うかどうかは、お子さんの状況や性格、そして家族の考えなどを総合的に判断して決める必要があります。
フリースクールを選ぶ際には、複数のフリースクールを比較検討し、お子さんに合ったフリースクールを見つけることが大切です。
まとめ
- フリースクールに通っても、フリースクールから直接中学卒業資格を取得することはできない
- 中学卒業資格を得るには、公立中学校または私立中学校に在籍し、必要な学習を終える必要がある
- ほとんどの場合、中学校に入学していれば、たとえ不登校であっても卒業できる
- 私立中学校の場合は、出席日数や成績が卒業の要件に含まれている場合があり、要件を満たさないと卒業できない可能性がある
- 在籍校の校長の判断によっては、フリースクールへの通学が出席扱いとなる場合がある
- 文部科学省の出席扱い制度とは、不登校の児童生徒が学校以外の場所で学習や活動を行っている場合でも、一定の条件を満たせば、それを学校の出席として認める制度である
- 出席扱いとなるためには、フリースクールが適切な教育活動を行っていること、保護者と学校との連携がとれていることなど、いくつかの条件を満たす必要がある
- フリースクールは学歴として認められない
- フリースクール卒業後の進路は、生徒一人ひとりによって様々である
- フリースクールには、認可校と無認可校の2種類がある
- 認可校は卒業資格を取得できるが、中学卒業資格を取得できる認可校は少ない
- 無認可校は卒業資格を取得できない